WiMAXは多くのプロバイダが存在し、契約するプロバイダごとに月額料金も異なります。どのプロバイダと契約しても契約プランは「ギガ放題プラン」と「通常プラン」の2種類です。
今回の記事ではWiMAX通信のギガ放題プランについて解説します。
目次
WiMAXのギガ放題プランとは
WiMAXの契約プランはどのプロバイダを選んでも、「ギガ放題プラン」か「通常プラン」を選ぶ必要があります。
ギガ放題プランとは、WiMAX契約の使い放題プランに相当するプランです。
WiMAXの通信速度
WiMAXの現在の主流となる回線は「WiMAX2+」回線です。これからWiMAXを新規契約する場合は必然的に「WiMAX2+」の回線で契約する必要があります。
「WiMAX2+」は最新のモバイルルーターの機種を使えば最大708Mbps、最も普及している機種でも最大440Mbpsの速度が出ます。
WiMAXの速度について詳しく解説している記事もありますのでチェックしてみてくださいね。
ギガ放題プランには速度制限がある
WiMAXのギガ放題プランは使い放題プラン!と宣伝される場合も多く見られますが、実質的には通信制限のルールがあり、いわゆる光回線の使い放題プランとは異なります。
ギガ放題プランの場合、3日間で10GBの通信量を超過すると、速度制限の対象です。
通信制限は3日間で10GBを超過してしまった翌日の18時~翌2時までの時間帯に適用されます。通信制限時は最大速度が1Mbpsに制限されてしまいます。
18時〜翌2時とは一般的に多くのユーザーがWiMAXを利用し、回線が混雑する時間帯です。
混雑する時間帯に、前日までたくさん通信量を使ったユーザーには通信制限をして、ユーザー同士で回線が混雑しないように調整しよう、という意図があると思われます。
ギガ放題は実質的に使い放題では無い
通信制限の時間帯が過ぎれば通常通りの通信速度で使えるようになり、再び3日間で10GBを超過すると通信制限、の繰り返しです。
ちなみに「通常プラン」の場合は1ヶ月間で7GBまでと決まっており、7GBを超過すると当月はずっと通信制限がかかった状態(最大1mbps)です。
通常プランに対し、ギガ放題プランは翌日の18時〜翌2時に一時的に通信制限されるだけなので、使い放題プランと説明されることが多いということです。
LTEオプションには速度制限がある
WiMAXでギガ放題プランを選んだ場合はオプションで「LTEオプション」を選ぶことが出来ます。
LTEオプションとは、モバイルルーターを操作し、一時的にauのLTE回線に切り替えてインターネット利用をすることです。
WiMAXではLTEオプションで切り替えることができるau回線を「ハイスピードプラスエリアモード」と呼びます。
LTEオプションを利用するには利用するモバイルルーター端末が「ハイスピードプラスエリアモード」に対応している必要があります。
LTEオプションは無制限に使えるというわけではなく、1ヶ月間に7GBまでと定められています。一度7GBを超過すると基本的に翌月まで利用はできません。
LTEオプションは回線が空いてて快適
ハイスピードプラスエリアモードはWiMAXと同じく、最大708Mbpsの速度が出ます。WiMAXと比べて回線が混雑することが少ないため、WiMAX回線よりも快適な場合が多くなります。
LTEオプションは当月に7GBを超過すると、128Kbpsまで速度制限されてしまいます。
制限時速度の128KbpsはWiMAX回線の制限時速度(1Mbps)よりも低速のため、速度制限されている状態でハイスピードプラスエリアモードを使う意味はほぼありません。
WiMAXギガ放題と他の使い放題との比較
主要なモバイル回線(MVNO)には使い放題に相当するプランが存在します。
WiMAXはギガ放題
記事で言及しているようにWiMAX回線の使い放題プランに当たるのがギガ放題プランです。プラン内容は上記で詳しく記載しているため割愛します。
ワイモバイルはアドバンスモード
ワイモバイルはワイモバイル株式会社が運営する格安SIMによるインターネット回線です。ワイモバイル株式会社はソフトバンクの子会社です。
ワイモバイルでWiMAXのようにインターネット通信を利用する場合は「Pocket Wi-Fi」というプランで契約します。
Pocket Wi-Fiのプランは2種類あり、どちらも1ヶ月に7GBと1GBの制限があります。それぞれの通信量を超過すると通信制限がかかります。ワイモバイルの2種類のプランはWiMAXの通常プランと同じ感じです。
アドバンスモードはギガ放題と類似のプラン
ワイモバイルは「アドバンスモード」というオプションを利用することで使い放題です。アドバンスモードはWiMAXのギガ放題と同じような内容です。
アドバンスモードでワイモバイルを利用すると3日間10GBを超過した場合に通信制限がかかります。通信制限がかかる時間は、当日の18〜25時です。
アドバンスモードはWiMAXのLTEオプションのようにルーター端末を操作してアドバンスモード回線に切り替えて利用します。
アドバンスモードの通信エリアはワイモバイルの通信エリアよりも若干狭いので注意が必要です。
7GB超過の通信制限はアドバンスモードも含まる
ワイモバイルでの標準プランは一ヶ月間に7GBを超過すると通信速度が128Kbpsに制限されてしまいます。通信量が7GBを超過し、通信制限が始まった状態でアドバンスモードに切りかえても、標準モードの通信制限が解除されません。
ワイモバイルの通信制限にひっかからないためには7GBを超過する前にアドバンスモードに切り替える必要があります。
格安SIM系の使い放題プラン
WiMAXやワイモバイル以外の格安SIMによるインターネット通信でも、使い放題プランを採用するキャリアがいくつかあります。
使い放題プランを採用する格安SIMキャリアは主に以下があります。
- ワイヤレスゲート
- UQ Mobile
- DTI SIM
- NURO Mobile
- broad WiMAX
- Plala
どのキャリアも使い放題プランと宣伝していますが、実際はWiMAXのギガ放題、ワイモバイルのアドバンスモードのように、一定の通信量を超過すると一定の通信制限をして、制限解除されると再び普通に使えるようになる、という仕組みの内容です。
モバイル回線(MVNO)で光回線(固定回線)のように完全に使い放題のプランは現状で存在しません。
ギガ放題おすすめのプロバイダを紹介
WiMAXはUQコミュニケーションズが保有するモバイル回線ですが、WiMAX回線を取り扱うプロバイダ業者はたくさん存在するためプロバイダの選択肢は豊富です。
利用料金は選ぶプロバイダによって異なるため、プロバイダの選択は重要です。
おすすめのプロバイダは以下の3社です。
GMOトクトクBB
GMOトクトクBBでWiMAXを契約した場合、ギガ放題プランの月額料金は4,263円です。
しかし公式キャンペーンの適用により、最初の2ヶ月間は3,609円で利用できます。
GMOトクトクBBの独自の特典としては、端末が無料で提供され、さらにauスマートバリューが適用されるためauのスマホを契約している場合はお得です。
LTEオプションは月額1,005円ですが、ギガ放題の3年契約プランを選ぶと無料です。
au WiMAX
auがプロバイダのWiMAX契約は、正式には「WiMAX 2+ フラット for DATA EX」という名前です。通称「au WiMAX」と呼ばれる場合が多いです。
au WiMAXのギガ放題プランは2年契約で4,880円ですが、25ヶ月間、500円割引が適用されるため、実質的に月額4,380円です。LTEオプションは月額1,005円です。
au WiMAXを契約すると「スマートバリューmine」が適用され、auの携帯電話料金が割引されます。
「スマートバリューmine」とはauが提供するモバイルルーターを提供したサービスを利用した時に適用される割引サービスです。
UQ WiMAX
WiMAX回線はUQコミュニケーションズが提供する回線であり、UQ自らプロバイダ業務も行うのが「UQ WiMAX」です。
UQ WiMAXのギガ放題プランは月額4,380円です。
LTEオプションは月額1,005円です。ギガ放題プランは2年契約と3年契約があるのですが、3年契約を選ぶとLTEオプションは無料です。
UQ WiMAXのメリットはルーター端末を2,800〜5,500円という格安料金で購入できる点です。選べる端末には最新機種も多く含まれます。
上記3社の比較表
3社ともLTEオプションは月額1,005円です。
キャリア | ギガ放題プランの料金 | 備考 |
---|---|---|
GMOトクトクBB | 4,263円 | 最初の2ヶ月は月額3,609円 3年契約でLTEオプションが無料 auスマートバリュー適用 |
au WiMAX | 4,380円 | 「スマートバリューmine」の適用でau携帯電話が割引 |
UQ WiMAX | 4,380円 | 3年契約でLTEオプションが無料 端末を格安で購入可能 |
他の通信サービスとの比較
WiMAXと他の通信回線の比較を表にまとめました。
キャリア | 月額料金 | 最大通信速度 | 備考 |
---|---|---|---|
WiMAX(UQ) | ギガ放題プラン 4,380円 LTEオプション 1,005円 | 708Mbps | 3日間で10GB超過すると通信制限 |
光回線(auひかり) | ホーム 4,900〜5,100円 マンション 3,800円 | 1Gbps | 通信制限なしで文字通りの使い放題 |
ワイモバイル | 月額3,696円 アドバンストモード 月額1,000円 | 350Mbps | アドバンストモードを適用の場合、3日で10GB制限 アドバンスト無しでは1ヶ月に7GB |
WiMAXの最安プロバイダを紹介
WiMAXはプロバイダによって月額料金の設定が異なります。WiMAXプロバイダの中で月額料金がおすすめのプロバイダはBroad WiMAXです。
Broad WiMAXは月額料金が3,411円で、さらに最初の2カ月は2,726円、そして実質的に初期費用が無料です。月額料金をとにかく抑えたい!という場合はBroad WiMAXがおすすめです。
まとめ
WiMAXはギガ放題プランが使い放題プランとして紹介される場合が多いのですが、実際は3日で10GBを超過すると通信制限がかかります。通信制限は一時的なものなので使い放題と宣伝されます。
他のMVNOでも通信制限の仕組みは同様で、WiMAXはMVNOの中では通信制限が緩い部類です。
現状で完全に使い放題の通信回線は光回線です。